登山家、栗城史多。

どもども、しおりです。
たった今驚きのニュースを目にしました。
登山家、栗城史多がエベレスト下山中に死亡。

実は栗城とは地元が一緒で、中学、高校の後輩です。
学校では話したことはなかったし、存在すら知らなかったけど、
彼と私の友達が交際してたので、友達から彼氏だよ~と紹介された日を今でも覚えてます。
私より2個も年下で、当時高校生の彼はまだまだ子供っぽかった。
『年下とは言え男なんだからしっかり彼女を頼むよ~』みたいなことを言った気がする。

まさかこんな立派な登山家になるとは思ってもみなかった。
特にダーリンは、結構前から『この人すげーよ!!』と言って動画を見ていて、
『その子後輩だよ~』と私が言うと、かなり興奮してた。
彼の登ってる姿は、本当に苦しそうで、見てると大丈夫?大丈夫?となってしまう。
無酸素だから苦しいのは当然なんだけど、登山と縁のない私からしたら、
山を登るだけで苦しいのに、無酸素でしかも一人なんて・・・
すごい選択をするなと思った。

単独・無酸素でたくさんの山に登頂し、エベレストにも何度も挑戦。
エベレストで凍傷になり指9本失った時は、もう登山はムリなんだなと思ったけど、
彼はあきらめずに、まだ挑戦し続ける。

ホントすごい。
ホント尊敬。

心からご冥福をお祈りいたします。

↓彼のオフィシャルサイトより↓

否定という壁への挑戦

些細なきっかけから登山と出会い、一つ一つの山を登る中でいつしか海外登山に憧れはじめました。
大学3年の時に単独で念願の北米最高峰マッキンリー6194mに単独で向かおうとした時、
周りからの声は応援ではなく、否定の声ばかりでした。

その時間は一人で山にいる時よりも最も孤独な時であり、
目の前にまさに否定という壁がそびえ立ってました。

出発直前の空港で、父から電話で一言「信じてるよ」という言葉をかけてもらい、
僕は一歩踏み出すことができ、そして今の自分がいます。

最近は講演で学校や企業に行くと、
「失敗は悪。失敗が怖い。できない。だからやらない方がいい」という否定の壁をよく感じます。
否定という壁が多くなれば、挑戦だけではなく夢や目標を持たせない世界になってしまいます。

今まで山を登ってきて最も心に残っているのは、登頂した山よりも登ることができなかった山の方かもしれません。
それは決して苦い思い出としてではなく、自然の偉大さに触れ、謙虚さ、優しさを教えてくれました。
つまり、何かに挑戦するということは、成功・失敗、勝ち・負けを超えた世界が必ずあるということです。

しかし、挑戦そのものを否定してしまえば、成功も失敗も何も得ることはできません。
その否定という壁を冒険の世界を通して少しでも無くし、応援し合う世界に少しでも近づきたい。
その想いから、2009年からは「冒険の共有」という秋季エベレスト生中継・配信に挑戦してきました。

冒険の共有は、ただ登る姿を見せる登山でも、流行りの配信でもありません。
挑戦における、失敗と挫折を共有します。

なぜなら本当の挑戦は、失敗と挫折の連続だからです。

それを共有することで自分と同じように今、否定という壁に向かっている人、
見えない山を登る全ての人達の支えになり、自分の山登り(人生)を楽しめる人を増やしていく。

それが、僕が目指す頂の世界です。

冒険の世界では、自然における未踏や未開の地で己の限界に挑戦しますが、僕は人間社会も自然の一部と考えています。
自分の限界に挑戦しながらも、人間と社会が持つ心の壁を登ります。

ヒマラヤのような青い空の世界を目指して。

栗城史多

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